姉の結婚
結婚したいわけじゃない。
ただ、ひとりの人を愛し、ひとりの人に愛されたいだけ。
それが難しいことは、もう知っている。恋愛なんて3年で冷める。
マンガ『姉の結婚』(西炯子)は、等身大のアラフォー女性を描く。
主人公のヨリは、不倫の恋ばかり繰り返して、恋愛に期待を抱いていない。
中学の同級生だった真木と再会し、明らかに恋に落ちたのに、彼には本気にならない。
なぜなら、彼も妻がいるから。
この真木が、非常にカッコいい。しかも医者であり、大学で講義もしている。
変態でストーカー気質だが、そこがまたいい。(ただしイケメンに限るというやつ)
妻がいるとはいえ、元から愛のない政略結婚。
恋の喜びだけではなく、苦さ、つらさを煮詰めたような作品。
ヨリが作中で少女マンガを読むシーンがある。
子供向けの少女マンガを読んで、胸を躍らせていたころとは違う。
大人になった人にこそ、読んでほしいマンガだ。